子育てに励む親御さんにとって、絵本の選び方は大切な課題の一つです。
発達段階に合った適切な絵本を選ぶことで、子どもたちの学びと成長を豊かにすることができます。
このブログでは、モンテッソーリ教育の理念に基づいた絵本選びのポイントや、1歳児におすすめの絵本と楽しみ方、さらには写実的で身近なものを描いた絵本の紹介など、絵本を通じた親子の時間をより充実させるためのヒントが満載です。
モンテッソーリ教育で推奨される絵本の選び方
モンテッソーリ教育では、子どもの学びを豊かにするために絵本の選び方が非常に重要です。
この教育方法では、子どもたちの感受性や興味を最大限に引き出すことを目指します。それによって、絵本選びにも一定の基準が設けられています。
以下では、その主要なポイントをいくつかご紹介します。
現実的な題材の使用
モンテッソーリ教育では、子どもにとって身近で現実的な題材の絵本が推奨されます。
例えば、日常生活で目にする動物や食材、自然の景色などが描かれている絵本は、子どもにとって理解しやすく、興味を引きます。
このような絵本を通じて、子どもたちは実際の世界とのつながりを感じることができます。
写実的なイラスト
絵本のイラストは、写実的であることが求められます。
抽象的なキャラクターやファンタジー要素が少ない方が、幼い子どもの認識力を育む上で効果的です。
特に、シンプルではっきりとしたデザインの絵が好まれます。
赤や黒、白といったコントラストの強い色彩を使用した絵本も、子どもの視覚的発達に良い影響を与えます。
経験に基づいた内容
また、絵本の内容が子どもたちの実際の経験に基づいていることも重要です。
すでに知っている物や環境を題材にした絵本は、子どもたちの探索心をさらに刺激します。
例えば、家庭で触れることができる植物や動物などの本物の情報が反映された絵本が最適です。
言葉の響きやリズム
モンテッソーリ教育では、言葉の響きやリズムにも注目します。
音の特性や言葉の響きは、子どもにとって楽しい学びの要素となります。
リズミカルで韻を踏んだ言葉が使用された絵本は、子どもたちの言語能力や聴覚的理解を育てる手助けにもなります。
多様性を感じられる内容
さらに、絵本の中には多様性が感じられる内容が含まれているべきです。
異なる文化や背景を持つ登場人物や生活様式が描かれることで、子どもたちは世の中の多様性を理解し、他者への理解を深めることができます。
これらの基準をもとに絵本を選ぶことで、モンテッソーリ教育の理念に則った、子どもたちが楽しむことができる魅力的な絵本を提供することが可能になります。
1歳児におすすめの絵本と楽しみ方
1歳の子どもたちは、周囲の世界に対する好奇心が芽生え、自立心が育まれる重要な時期です。
この段階に合った絵本を選び、親子で共に楽しむ方法を考えてみましょう。
絵本を楽しむことの重要性
絵本の読み聞かせは、単なる娯楽にとどまらず、親子のコミュニケーションを深めるための大切な時間です。
声のトーンやリズムを変えて読み聞かせることで、子どもたちは聞くことの楽しさを味わい、感情の豊かさに触れることができます。
また、絵本の中のキャラクターや情景について話し合うことで、親子のつながりも深まります。
おすすめの絵本とその楽しみ方
「うんちがぽとん」
1歳になると、排せつのことにも興味を持ち始めます。
この絵本はおまるのシーンを取り上げており、トイレトレーニングの第一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。
「どうぶつのおかあさん」
リアルなイラストが魅力的なこの絵本では、動物のお母さんたちとその子どもたちの動き方を学ぶことができます。
絵本とのアクションを取り入れる楽しみ方
絵本の内容を実生活に織り交ぜることで、より一層楽しい経験が得られます。
たとえば、「サンドイッチ」をテーマにした絵本を読んだ後に、実際に一緒にサンドイッチを作ることができます。
これにより、「やりたい!」という気持ちを引きだし、親子での喜びを増やすことができるのです。
さらに、絵本に出てくる果物や野菜に興味を持った場合は、スーパーマーケットに行って一緒に選ぶ、または自宅で料理を手伝ってもらうのも良い手法です。
「これはスイカ、あれはキャベツ」といった会話を楽しむことで、食材に対する理解が広がります。
絵本選びのコツ
絵本を選ぶ際には、リアルな描写や「自分でやりたい」という気持ちを引き出す内容が含まれているものを選ぶことが重要です。
色鮮やかで楽しい要素が多い絵本は、子どもの発達に好影響を与えます。
また、言葉遊びの要素を楽しむことのできる作品も、語彙の成長にとって効果的です。
このように、1歳児向けの絵本は単なる読み物ではなく、親子の絆を深める素晴らしいツールです。
一緒に楽しみながら、多くの新しい発見をしていきましょう。
写実的で身近なものを描いた絵本
絵本を選ぶ際、子どもたちが日常的に接する身近なものやリアルな表現がなされた作品は特におすすめです。
これらの絵本は、子どもたちの日常生活とのつながりを深めるだけでなく、好奇心を引き出し、モンテッソーリ教育の理念にも沿った内容となっています。
以下にいくつかの具体例をご紹介します。
身近な食べ物に焦点を当てた絵本
子どもたちは周囲の食べ物に強い興味を示します。
例えば、平山和子の「くだもの」や「やさい」は、魅力的なイラストにあふれ、見ているだけで本当に食欲をそそる作品です。
これらの絵本では、果物や野菜の細部が丁寧に描かれており、子どもたちの探求心をかきたてます。
「くだものどうぞ」シリーズ
このシリーズは、様々な仕掛けが施されたボードブックで、食べ物の多彩な部分に焦点を当てた作品です。
描かれている断面や葉の形は非常に詳細で、実物を観察する際に役立つ内容になっています。
また、耐久性のある作りなので、小さな手でも安全に使える点が特徴です。
写実的な動物が登場する絵本
動物に興味を持つ子どもたちには、リアルに描かれた動物たちを紹介する絵本がぴったりです。
「こねこがにゃあ」では、隠れている子猫のさまざまなしぐさがリアルに表現され、子どもたちの顔には自然と笑顔が広がります。
「どうぶつのおかあさん」や「どうぶつのこどもたち」といった本は、毛並みや表情が忠実に再現されており、動物についての理解を深める助けとなります。
日常生活を描いた絵本
日常生活の一コマを描いた絵本は、子どもたちにとって非常に身近で理解しやすい内容を提供します。
たとえば、「おでかけをする」や「服を着替える」といったテーマの絵本は、子どもが自自身の生活と物語をつなげる手助けをしてくれます。
身支度をテーマにした絵本
「おててがでたよ」や「おきがえ できるかな?」などの身支度に関する絵本は、特に幼い子どもたちにとって魅力的です。
これらの本では、着替えの手順や服の色、形が楽しく描かれ、子どもたちの「自分でやってみたい」という気持ちを引き出す要素が盛り込まれています。
日常やリアルなテーマに焦点を当てた絵本は、子どもたちの学びや成長を助ける重要なツールとなります。
これらの本を通じて、子どもたちは身近な世界をより深く理解し、自らの経験と結びつけた学びを得ることができます。
リズム感のある言葉遊びの絵本
言葉はリズムとメロディを持っており、特に幼い子どもたちにとっては、そのリズムを楽しむことが非常に重要です。
リズミカルな言葉遊びを楽しむことのできる絵本は、子どもたちの興味を引き出し、楽しい読書時間を提供します。
短い言葉の魅力
赤ちゃんや幼児は、短いフレーズや言葉の繰り返しが特に好きです。
一ページに一つのフレーズを使った構成の絵本は、彼らの注意を引き、楽しませる効果があります。
音の響きを感じる作品は、子どもたちの聴覚を刺激し、言語能力の基盤を築く手助けをします。
リズミカルな例
「もこもこもこ」は、言葉のリズムが心地よく流れる、谷川俊太郎の詩が特徴の作品です。
この絵本は、ユニークな言葉の響きで子どもたちを夢中にさせ、聴く楽しさを体験させてくれます。
触覚的な楽しみ
触れることができる仕掛けのある絵本は、子どもたちをさらに魅了します。
色彩豊かなビジュアルと心地よい音を持つ絵本は、ページをめくるごとに新しい驚きや感動をもたらします。
音と触感の共演
「ごぶごぶ ごぼごぼ」は、赤ちゃんでも楽しめる美しい色使いと、耳に残るメロディが特徴です。
ページには触りたくなるような工夫が施されており、視覚的楽しみも提供します。触れることによって、子どもたちの言葉への興味が一層高まります。
詩的な経験を促す
成長した子どもたちには、詩のリズムを味わうことのできる絵本が最適です。
谷川俊太郎や金子みすゞなどの詩人をテーマにした絵本は、言葉の美しさや豊かな意味に触れるすばらしい機会を与えてくれます。
日常の美しさを詠む詩
「生きる」は、家族の日常をやさしく描いた詩的な絵本です
。普段の何気ない瞬間が詩として表現され、子どもはその美しさに触れることが出来ます。このような作品は、心に残る印象を与え、豊かな感受性を育てるのに役立ちます。
リズム感のある言葉遊びの絵本は、子どもたちに楽しい思い出を届け、言語能力を向上させる素晴らしい材料です。
美しいイラストの絵本
美しいイラストが施された絵本は、子どもたちにとって素晴らしい芸術体験を提供します。
鮮やかな色彩や魅力的なデザインは、視覚を楽しませるだけでなく、子どもたちの好奇心をかき立てる大切な役割を果たします。
また、親子で一緒に楽しめる絵本を選ぶことで、親子の絆を深める貴重な時間を持つことができます。
注目すべき作品
- 「美しきファーストブック」
ウィリアム・モリスの独特なデザインが施されたこの作品は、大人も思わず魅了される美しさを誇ります。
緻密な模様や絶妙な色合いが施されており、子どもたちを引き込む素晴らしいアートの一例です。
ボードブック形式なので、幼い手でも扱いやすいのも魅力です。 - 酒井駒子による絵本
酒井駒子さんの作品は、繊細かつ心に響くイラストが特徴です。
特に「こりゃ まてまて」は短い文章で構成されているため、小さな子どもでも楽しむことができます。
彼女の絵本は感情が豊かで、ページを進めるたびに新しい発見があり、子どもの創造力を引き出す助けとなります。
美しいイラストを通した学び
美麗なイラストの絵本は、ただ視覚を楽しませるだけでなく、子どもたちの心にも深く響きます。
絵を通じて、物語の背景や感情を感じ取る力を育むことができます。
親子でのアート体験を楽しむ
親子で絵本を共に楽しむことで、子どもは美を感じる感性を育み、大人は子ども時代の思い出を呼び覚ますことができます。
例えば、家族での絵本の読み聞かせの時間を設け、美しいイラストを眺めながらお互いの意見を交わすことも素晴らしいコミュニケーションの手段となります。
色彩や形についての興味を引き出す
美しい絵に触れることで、子どもたちは自然と色や形に対する興味を持つようになります。
色の名前を覚えたり、形を見つけたりすることで、知識が徐々に豊かになっていくのです。
この視覚的な体験は、今後の学びに大きな影響を与えます。
美しいイラストの絵本は、幼少期から豊かな心を育むための貴重なツールであり、読み手自身も感動しながら、子どもと共にアートの世界を楽しむかけがえのない時間を持つことができるのです。
まとめ
絵本の選び方やおすすめの作品をご紹介してきました。
モンテッソーリ教育の視点から、子どもの発達に寄与する絵本の特徴を解説しました。
リアルで身近な題材、写実的なイラスト、言葉のリズム、美しい色彩など、子どもの感性を養う上で重要な要素が盛り込まれた絵本は、親子の絆を深める素晴らしいツールとなります。
絵本を通して子どもの探究心や創造性を刺激し、感情豊かな成長を促すことができます。
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